植田章敬 - UEDA AKIHIRO -
LIFE IS WONDER / 題名のない映画
Life is Wonder/題名のない映画
2018.11.04.sun Release

植田章敬 x 堂島孝平

音楽を通じて共鳴し合う2人が”Wonder”を追い求めた先に見つけたものとは?

ポップスの可能性を探求し続けるシンガーソングライター、植田章敬。今回配信リリースされた新曲『Life is Wonder/題名のない映画』は“シティポップ”の伝道師、堂島孝平がプロデュースを担当した意欲作だ。どのような思いで曲が生まれ、類稀なるポップスへと昇華したのか。二人に話を聞いた。
植田章敬
岡山県出身のシンガーソングライター。 2014年4月30日、1st full Album「PINK」を全国発売。同年5月タワーレコードのニューカマーをPick Upする「タワレコメン」に選出。 2017年1月25日には2nd full Album「from mountainside」を発表。収録曲『こんな綺麗なブルース』がRNC西日本放送 NEWS every エンディングテーマに起用される。 ライブでは弾き語りや植田章敬&Crazy Mountain名義でのバンドスタイルで数多くのアーティストと共演。覆面ユニットThe Time Travelersやギタリストとしてのサポート、CM楽曲の提供などさまざまな角度から音楽の楽しみ方を提案。多彩な表現方法とジャンルを超えた楽曲の数々、その中にも筋の通った音楽スタイルで多くの支持を集めている。
堂島孝平
1976年2月22日、大阪府生まれ茨城県取手市出身のシンガー・ソング・ライター。1995年18才でメジャー・デビュー。「Hard Core POP!」の精神で、これまでにオリジナル・アルバム17枚をリリース。 ソロ・スタイルのライヴ以外にも「堂島孝平×A.C.E.」、「堂島孝平楽団」など、多種多様なバンドを自在に操る生粋のフロントマン。 KinKi Kids、藤井フミヤ、乙葉、THE COLLECTORS、PUFFY、演劇集団キャラメルボックスなどへの楽曲提供、柴田英嗣(アンタッチャブル)、Negiccoのプロデュース、黒猫チェルシー、オレスカバンドのサウンドプロデュース、フジテレビ「こちら葛飾区亀有公園前派出所」(葛飾ラプソディー)、「トリビアの泉」テーマ曲の作曲のほか、近年ではKinKiKidsの共同プロデューサーとして、レコーディングだけでなくコンサートメンバーとしても活動している。
……そもそも今回、どのような経緯で堂島さんがプロデュースすることになったのですか?
「以前、ライブで岡山に行ったときに、スタッフの方から植ちゃんの1stアルバムをいただいたんです。帰って聞いたらめちゃくちゃ良くて、でもそのときは特に反応を返すわけでもなく、そのままになっていたんですけど、再び岡山に行ったときに今度は植ちゃん本人から2ndアルバムをもらって」
「そのときに堂島さんが『いや〜前もさ、岡山にすごくいいミュージシャンがいたんだよね』っておっしゃってて、いろいろ話を聞いたら『ん? それたぶん僕ですね』って(笑)」
「そこで『植ちゃんだったのか!』って認識がつながったんです」
……植田さんのどういうところが堂島さんの心をつかんだのでしょう。
「それ、気になります」
「自分自身もそうですが、やっぱりもともとシンガーソングライターが好きなんですよね。いい詞・曲が書けて、いい声で歌う。そして何より、他の人にはできないことをやっている人に惹かれるんです。植ちゃんは何か一つのジャンルにルーツを持っていない感じがあって、いろいろなタイプの曲が書ける人。それでいて小難しくないところがいいんです。というのも、技術があって、かつおしゃれにしようとするとニアリーイコールで小難しい音楽になる傾向があるんですが、植ちゃんはそうではない。それはつまり、こねくり回す必要がないくらい素材がいいということなんです」
「ありがとうございます!」
「植ちゃんは実力も才能も十分にあるシンガーだから、僕が関わることでその音楽がよりいろんなところに広がっていくといいなと思って、今回プロデュースを引き受けました」
……親しみやすいメロディに素直な歌声が胸に響く『Life is Wonder』と、アーバンでアダルトな『題名のない映画』。ある意味、対照的な2曲ですね。
「『Life is Wonder』みたいにポップスとして成熟したものを作りたいというアイデアと、反対にすごくクールな、同じコード進行の中でメロディを転がしたいという思いが植ちゃんの中にあって。それを踏まえて製作したので、すごくバランスのいい2曲だと思いますね」
「『Life is Wonder』はぜひ堂島さんとやりたかった曲。最初はもっと詞が抽象的で、散文詩のようだったんですけど、堂島さんとキャッチボールしながら調整していきました」
「Editだよね。『ここはおいしいから活かそう』、『ここはもうちょっとこうして』という中で植ちゃんがアップデートして。アレンジに関しては、楽器数を増やせば容易にキラキラした雰囲気にはできるんだけど、極力増やさず。最終的には植ちゃんがよく見えるように、その歌声が染み渡る余白は常に意識しました」
「完成した曲を聴いて、音の端々から『植ちゃん、このまま突き進め!』みたいな堂島さんの気持ちが感じられてとても嬉しかったです。こういう音楽が純粋に人を勇気づけたり、元気にしたりするんだろうな、と」
「この曲を作りながら、植ちゃんはクリストファー・ロビン(※1)なんだなぁとふと思ったんだよね」
「どういうことですか?(笑)」
「というのも、『Life is Wonder』はアレンジのさじ加減がすごく難しくて、ド派手にしようと思えばできるし、もっとシンプルにギターにドラム、ベースだけというふうにもできるし。何が正解なのかなぁと考えていたんだけど、最終的に植ちゃんがリードを弾いて、そこに他のミュージシャンがついてくるというふうにしてみたら全部の筋が通った気がして。そのときに浮かんだのが、ほら、クリストファー・ロビンが太鼓を持ってその後をプーさんやティガーが行進している有名な画だったんです。森の中心に常に植ちゃんがいて、紡ぎ出す音色によって周囲のものがキラキラしたり、川がきれいになったり。植ちゃんってたぶんそういうタイプの音楽なんじゃないかなぁって。本人はあまり変わらないというか」
「なるほど。腑に落ちました」
「やっぱりソロだとどこかで仲間をほしがる傾向があるんだけど、でもどこかでちゃんと孤高に見えなくちゃいけない。なぜゆえに一人でやっているのか、みたいなものが見えなくちゃいけないと思うんですけど、植ちゃんの場合はクリストファー・ロビンのイメージなんですよ。決してスナフキンではなくてね。あと、ちょっとプーさんっぽいところもあるしね?(笑)」
「そうですね。僕、本当に周りの人がいなかったら、普通に今ごろ死んでるんじゃないかなって思いますもん」
……周りの人の助けによって生きながらえているというか……。
「この30年のなかで、橋から落ちて溺れ死ぬような場面が何度もあったし。本当に溺れるとかそういうことじゃなくて、自分の歩みが止まってしまうというか、周りの人やスタッフさんの力がなければ今ここにいないだろうし、音楽が好きなのに続けていけなかっただろうなと思いますね」
……手を差し伸べたくなる植田さんの愛され力というか、人間としての魅力がみんなを惹きつけるんでしょうね。
「そういう植ちゃんのキャラがリスナーの方にも伝わってほしいし、浸透してほしいな。親しみやすくあれってわけではないんだけど、植ちゃんはお客さんと近い距離感でやっているタイプのミュージシャンだと思うんですよね」
……もう1曲の『題名のない映画』は打って変わって、都会的でおしゃれな楽曲ですね。
「これは曲が出来上がるまでがなかなか大変で。ストックしていた曲はたくさんあったんですけど、『Life is Wonder』とセットで出す意味のある曲となるとピンとくるものがなくて、堂島さんも『新曲、待ってるね』みたいな感じだったんですよ」
「そうそう、時間があるなら書いてみてって」
「それで、ちょうどその頃僕があるイベントのジングル用の曲を作ったときに、もしかしたら広げられるかも、と思って生まれたのが『題名のない映画』なんです」
「植ちゃんが4曲ほど送ってくれた新曲の中にこの曲もあって、『Life is Wonder』に匹敵するものはどれかなぁと思いながら聴いてたんですよ。で、『題名のない映画』は一つ一つのメロディはいいなぁとぼんやり思っていたらエンディングで『カットテイク1、カットテイク2』って出てきて、『おぉ、これいいじゃん!』と。やっぱりこの男は決めどころを持ってるなと嬉しくなりましたね(笑)」
「完成形では冒頭で印象的に使われているフレーズが、デモテープの段階ではエンディングにしか入っていなかったんです。堂島さんに『これがサビでしょ!!』と言われて『え、ここなんだ?!』って」
「植ちゃんはそう思ってなかったよね。でもこれがテーマだし、何度聞いてもかっこいいから、イントロとサビにこれがくればあとはもう何をやっても大丈夫、と」
「それが明確になると、あとは心だけで進んでいける感じになるからめちゃくちゃ速いんです。堂島さんと一緒にやっていなかったら、多分この曲は完成していなかったですね。『なんとなくいいね』止まりだったと思う。そこから『これしかない!』ってレベルまで持っていけたのはすごく物語があるし、それをパッケージできたことは僕の音楽人生においてとても有意義なことでした」
「『Life is Wonder』が森にいる植ちゃんなら、こっちは都会で生きる男。クリストファー・ロビンに対してライアン・ゴズリング(※2)的なね。そういうダンディズムもいいんじゃないかな」
……今回、堂島さんの手に委ねられたことで、植田さんにもかなり還ってくるものがあったでしょうね。
「めちゃくちゃありましたね。1stアルバム『PINK』は完全にセルフプロデュースで、アレンジの技術もないのにとにかく形にしたいという思いだけで作りました。2ndアルバム『from mountain side』はANATAKIKOUの松浦正樹さんに入ってもらったものの、僕が共同制作の意味を全然理解できていなくて、『人と一緒にやるならとにかく頑張らなくちゃいけない』と空回りしてしまって、松浦さんに全てを委ねるのではなく全部自分で決めないと、と思ってしまったり…。それはそれでいいものができたんですけど、やっぱりもっと完全に誰かに委ねて、そのフィードバックから自分ができることはなんだろうという挑戦をすべきだったんです。それで、堂島さんがライブの打ち上げで『一緒にできたらいいよね』とリップサービスで言ってくださったのを間に受けて、ここでお願いするしかない!って」
「いやいや、全然リップサービスではないよ」
「でも本当に、今回の製作は僕の音楽人生を変えたと思います。僕、レコーディング中、スタッフさんに言いましたもん。『目から魚だ』って」
「鱗以上のものが落ちたってこと?(笑)」
「堂島さんは人を見たり、考察したりする力がすごい。僕はまったく自分を客観視できないから、今回堂島さんに『植ちゃんはそういうところがいいよね』と言ってもらえたことで、『なるほど、これを僕のいいところとしていいのか』と自信を持つきっかけをもらえました。人生論じゃないけど、失敗しても何をしても、とにかく自分がやりたいと思っていることを信じるのが一番大事だなって。うまく見せようとするのもやめよう、と。堂島さんと一緒に音楽を作る中で自分自身が楽になった。もっと音楽を作りたい、そんな気持ちになれたんです」
キャリアこそ違うものの、音楽と向き合う姿勢には共通するものが感じられる二人。師弟のような絆で結ばれた二人が音楽を通じて共鳴し合い、生み出した最高に“Wonder”な一作を、ぜひお聴き逃しなく!

取材・文 : 西島恵

※1 : クリストファー・ロビン/ディズニー作品にもなった児童小説『くまのプーさん』に登場する男の子。

※2 : ライアン・ゴズリング/俳優。近年ではミュージカル映画『ラ・ラ・ランド』で注目を集めた。

LIFE IS WONDER

ライフ・イズ・ワンダー

Life is Wonder

旅人がひとり 足跡をつけて現在地

遠く離れた街にも僕の毎日がちゃんと届くように

Life is Wonder


Life is Wonder

旅人がひとり 足跡をつけて現在地

遠く離れた街にも僕の毎日がちゃんと届くように


満員電車の朝 窓の向こうには子供達

飛行機を追いかける姿 少し切なくなって

最終電車の音 誰もいない通りをひとり歩けば

愛する人の笑い声が聞こえてくるような


Life is Wonder

旅人がひとり 足跡をつけて現在地

変わり続ける時代に地図もないまま 夢膨らませて

曖昧な希望なんかじゃ

この広い荒野の真ん中

なんの光にもならないんでしょ

駆け抜けて君のやり方で


ベイビー 台所からのリズムのように

ベイビー いつまでも残る 愛のメロディ

代わる代わる景色

変わらない気持ち

ほんの少し香る

洗濯物が揺れる

Life is Wonder…


Life is Wonder

真夜中の電話 なにげない君のひとことで

遠く離れた街でもやってこれたんだ ちゃんと自分のまま

Life is Wonder

旅人がひとり 足跡をつけて現在地

遠く離れた街に今度は僕が

君の夜明けになるよ

Life is Wonder

題名のない映画

タイトル ノ ナイ エイガ

Cut take 1

Cut take 2


ヘッドライトは前だけ 照らし続けるの なぜ、

友達からの誘いを置き去りにして

ヘッドライトは前だけ 照らし続けるの なぜ、

あんなにも近くに二人の距離が触れていたのに


このまま僕らが思い出に変わっていく

もう一度会えたら きっとまだまだ…まにあう


Cut take 1

Cut take 2

きっとまだまだ…まにあう

話の続きをしよう


ベッドで寝返りうてば 君がいたこの前まで

あんなにも近くで隙間を埋められたはずなのに


このまま僕らが思い出に変わっていく

もう一度会えたら きっとまだまだ…まにあう


Cut take 1

Cut take 2


本番になれば情熱も蘇るはず

もう一度 二人で話の続きをしよう

このまま僕らは思い出に変わっていく

もう一度会えたら きっとまだまだ…まにあう


Cut take 1

Cut take 2

きっとまだまだ…まにあう

話の続きをしよう


Cut take 1

Cut take 2

Cut

Produced & Arranged by 堂島孝平

Words & Music by 植田章敬

Recorded,Mixed & Mastered by 兼重哲哉


Vocals,Chorus,Electric Guitar & Acoustic Guitar:植田章敬

Drums:小松シゲル

Electric Bass:村田シゲ

Programming:堂島孝平


Design:中西亘

Release Event

堂島孝平 × SOLO TOUR 2018「またまた、ゆく」

[CAST] 堂島孝平 / Special Guest 植田章敬

[日時] 2018年11月4日(日)

[時間] Open_17:30 Start_18:00

[料金] Adv_¥4,500 Day_¥5,000(1dr別 )

[会場] 岡山 城下公会堂

Comments

優しい言葉と弾けるメロディ!
植田君の人柄と秘めた実力がスパークしたロックでポップな素晴らしいアルバム!僕の側にあなたの側にいつも置いておきたいそんな素晴らしい作品です!

宮田和弥 (JUN SKY WALKER(S))

「甘い歌声に今までで一番植田くんらしい言葉とサウンド、楽しませていただきました。東京にもひびかせてください!」

中山うり

植ちゃんからもらったこの作品は年末。
もう身体に染み込んでる。というか生活の一部だ。
同い年でこの音楽なのはただ単に聴いてきた音楽の趣味嗜好ではなく地元岡山で歌う彼がしっかり地に足をつけてるからこそ生まれていると思う。
言葉の裏に見える『人柄』も素晴らしいメンバーの中で奏でる『体温』も聴いただけで伝わってくる。
努力の先で音楽を楽しんでる植ちゃんが見えてくる。早く一緒にまた歌いたいなぁ。
今日もまた『しかる人』に泣かされてる俺がいる。

EG

最近の音楽からはたいてい僕は距離を置いている。意図的にそうしているわけではなくて、自然とそうなってしまうのだ。音楽的に生真面目で非常によく出来ていて、無機質で潔癖性的に過ぎると感じるからだろう。
植田くんのサウンドは綺麗なものが多いけれど、それでも遊びや古の音楽を感じさせるところがあって、安心できます。僕だっていつでもそういったものを取り入れながら音楽を作ってきたのだ。つまり、僕らは同士に近いね。

田中拡邦 (ママレイド ラグ)

植田くんの歌声を聴きながらわたしが遠く失ってしまったものについて考えた。このアルバムがあれば、ひとりぼっちの冬の夜もこわくない。

浜田真理子

私のようなしがないバンドマンがこのアルバムについてエラソーに語ることをご容赦頂きたいが、満を持して発表される植ちゃんの2ndアルバム、今回も最&高でございます。

空まで届きそうな、どこまでもSweet &tenderなヴォイス、「それっぽい」シンガーははいて捨てるほどいるなかで、Sam Cooke 、Marvin Gaye 、Donny Hathaway 、Curtis Mayfield 、Otis Redding 等々、先人達が辿り、残してきたソウル・マナーを楽曲にも歌声にも太く正しく継承したシンガー、植田章敬。

洋楽コンプレックスと、日本の風土によって、ガチャガチャと訳が分からない、ヘンテコリンで、ガラパゴス化した音楽が闊歩する我が国の音楽シーンで、植ちゃんの存在は、居そうで居ない、独特のポジションに立っていると、僕は常々思っているんだけど、

前作で体現されていた楽曲の完成度はそのままに、今回リリックが一歩も二歩も深く踏み込まれていると、そう感じました。

楽曲による、リスナーとの、より親密、濃密なコミットメントを植ちゃんは獲得したのだなと、思いました。

また歌う旅しましょうね。

アルバム完成おめでとう!!

佐々木健太郎 (Analogfish)

話すと超ブッ飛んだエピソードがだだ漏れるマイメン植田くん、2ndアルバム完成おめでとう。
良い木材で作られたウェルメイドな古い家具の上を通る、すっきりと晴れた朝の光線、その仄暖かさ、みたいな良い作品ですな~。クリアで凛としてる。
次松くんや松浦くん、そして玄くんと、僕もよく知る人たちも参加してて、彼らのひととなり含めた手仕事も、とても良く馴染んでるとおもう。
も一回言おう、マイメン植田くん、2ndアルバム完成おめでとう。

蔡忠浩 (bonobos)

俺がはじめて革ジャンに袖を通したのは高1の冬。その格好でオールドファッ ションを頬張りながら向かった先はアメリカ村の古着屋だった。店に入って すぐ目に飛び込んできた鏡の自分と、帰ってすぐ観た「グーニーズ」は今で も忘れない。憧れはいつでも胸にあるべきもので、忘れかけた僕らの心を奮 い立たせてくれる。新しい気持ちにさせてくれる。せっかく友達にレコード を借りたのに、プレーヤーなんて持っていなかったあの頃の俺にも聞かせて やりたいよ。mp3でも何でもいいから。今の若者も、あの頃の若者も、きっ と胸に届く「from mountainside」です。

早瀬直久 (ベベチオ)

彼の瞳はキャピキャピしていない。あの日のビー玉のようにせつなさを帯びてやけにクラウディーだ。
自我とこの世界を彼ならではの詩曲の舟で何度も渡ったからなのか、それは魅惑の表現者の証に思えてなりません。たまんないぜ、うえちゃん。
そんな彼のツチノコサイズな才能てんこもりの、やっぱりビートルズライクなナイスアルバムにアドバイザーなんてまぶしい役割で参加させてもらえて、光栄かつありがたい一心です。
うえちゃん、めちゃんこいいアルバムできてよかったね!やったぜ、うえちゃん!
へその底から、ほんとうにおめでとうございます!!

松浦正樹 (ANATAKIKOU)

~聴く処方箋「from mountainside」~

 

植田章敬くんの声、メロディー、チョイスされる楽器の音色、それらすべてに鎮痛作用があるようだ。

聴いている間にすっかり癒されてしまったよ、ありがとう。

心が痛いひと、気持ちがすり減ってると感じてるひとはこのアルバムをどうぞ。いい処方箋さ。

傷彦には特に「しかるひと」「深い森」が効きました。

そう、すべては愛ゆえに!

傷彦 (ザ・キャプテンズ リーダー)

瑞々しいのに、どこかささくれ立った感触が伝わる。エッジはすごく立っているのに、ポップスとしての透明感がある。風通しがとてもいい。

とても正直で誠実で、いかにも人の手によって作られたという血の通った凹凸感のある、実は現代においては尖ってる作品。

あ、この感触は、僕の印象の植田くん個人、そのままだ。笑。

Cozy (Laika Came Back)

「この落ち着く気持ちはなんだろう?」。それが通して再生したときの第一印象。初めて聞くのに懐かしい。それは心地よくて、それでいて不思議な力を持っている。

私はあまり歌詞を気にせず聞いてしまうタイプなのだが、やけに耳に自然と入ってくるんだなぁ。何故だろう…。それはその声や、ひょっとしたら本人のキャラクターがなせる技なのかな。変に奇をてらうことなく、感じたことを思いついたシンプルなメロディに乗せて歌う。こんな当たり前のことが実は今の音楽シーンのなかでは逆に稀有で今どきの楽曲につかれた自分の心の隙を見事に突かれてしまった感があります(笑)。うれしいとき、悲しいとき、落ち込んだとき、やる気満々のとき…etc。きっとね、この音楽はそっと寄り添ってくれるんだと思う。

長い時間を通して、のんびり付き合える音楽を作る人、植田章敬。これからの作品にも期待してますよ!

 

田中シンメイ (タワーレコード株式会社 広告宣伝メディア本部 本部長)

愛、溢れる音楽探検家。“味のありすぎる2nd”できました。 はっきり言って“スルメ”です、、。

 

恋焦がれるアメリカン・ルーツ・ミュージックへの情景をバンドと共にストイックに掘り下げた今作1stでの都会的なポップスを封印するかのごとく限られた音色でじっくりと奏でられるのは古き良きアメリカ南部を感じる優しく愛おしい(男臭い)ノスタルジア。THE BAND,Ry Cooder etc..先人達が紡いできた偉大なる音楽への深い愛情をもとにテーブル・マナーに忠実に挑んだ抑制的な音作りにもかかわらず、蓋をければ不思議や不思議、なんとも古くて新しい植田流のポップスを聴くことができる。さらに幸運であったのはプレイヤーの息づかいまでもが密封された濃密な“生音”をしっかり捕えた好録音盤であること。今この時代に、ここ日本で、こんなにも渋い音を奏でられるミュージシャンがどれほどいるのだろうか、、。味わい深く、玄人好みな1枚に。同時制作された3rd ALBUMで予告されている色鮮やかなポップワールド=”NEW POP”とやらへの期待も高まる。さらなる高みを目指す植田章敬がmountainside(=山の中腹)から送りつけてきた確信的な音の便り。

守井義雄 (from mountainside sales promoter)